【卓上旋盤】購入

5〜6年は考えていたでしょうか?
自宅で旋盤作業ができれば…そう思いが募る度に探していた卓上旋盤がついに、ついに我が家に。

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ベルメックスのCL-300(SIEG C2)です。いきなり整備中の写真ですいません。もう嬉しくて。
中古品ですが車でいえばワンオーナーで、通常の付属品以外に外部電力化したDRO(デジタルリードアウト)、固定振止、移動振止、面板、主軸手まわしアタッチメントが付いた状態。前オーナーさんが自分で調整も少ししたもので、ありえないような価格で購入する事ができました。

これから、、、という方に向けていい機会なので卓上旋盤について少し書いておきます。

現在国内で卓上旋盤を検索するとまず東洋アソシエイツ製の物が出てきます。Compact〜という名前がついたシリーズです。これは東洋アソシエイツが作っているものではなく、中国のSIEGという会社の物を独自に調整した製品です。ヤフオクなどでSIEGそのままの物も安く購入できますが精度がかなり悪いらしく、各部のガタやバリなどひどい物のようです。旋盤作業としてはかなり致命的な部分もあるらしく、この辺をきちんと調整しそして当たり前ですが価格を少し乗せて国内で販売しているわけです。寿貿易やベルメックスも同様のものを販売しています。整備の質にそれぞれ違いはありそうですがこの辺は主観的な意見もかなりあるので自分で調べてみてください。

その他にも国内製造の物もありますが、現在販売されている榎本工業という会社に問い合わせしてみたところ完全にシカトされたので除外。模型製作でもよく使用されているサカイマシンツールの物は値段がかなり高いのと一番小さいものは販売が終わっているのでこちらも除外。

やはりSIEG系で調整されたものが周辺器機や部品調達も楽そうなのですし、海外の方も含め情報も多いので何年も検討と出物探しをしていました。

こういう加工機械に言える事ですがデカくて重い方が剛性などの面から加工精度も良く、硬くて大きい素材にも耐えられるため汎用性が高い。しかしあくまでも自宅に置くという事を考えると重さやサイズも重要になってくるわけです。家庭環境の事情も色々出てくるわけですから。もちろん卓上旋盤でどんな作業がしたいのか?というのも重要。僕の場合

・模型製作
前から何度か書いていますがタイヤがゴム素材である意味が無いと個人的に考えていますが、これを精度良く4本作るには手作業ではかなり大変。ガレージキットのホイールの精度が悪かったり形が気に入らない場合に調整したり、そもそもタイヤが気に入らない事が多いので自分で作ってしまいたい。

パイプ類を使いたい場合、既存の販売されている規格以外のサイズにしたい時があるが製作がとても大変。内径は塗装でごまかしたりする事ができるが、外径を4本微妙なサイズで精度良く揃えたい時などかなり辛い作業が待っています。

あと模型では治具や計測用の器具を自分で作りたいというのがあります。



これだけならあまり大きな機械を導入する必要も無いのですが、、、、


・仕事用の機材
カメラを多用するので(カメラマンでは無いのですが)、例えばスタビライサーに周辺機器をつける時、撮影内容や撮影場所に応じてそれらを臨機応変に付け替えたいのだが、それを実現するには様々なアタッチメントを多段にして径を合わせたり、付かないところへ付けられる機能を追加したくなったりともう色々不満が出てきます。

そうなってくると最低でも真鍮加工とネジ切りが必要になってきます。海外製品も多いので必要なタップとダイスをその都度買ってもいいですが、ダイスやタップ自体も卓上旋盤があると正確に使う事ができます。



そして…


・VAPE
ずいぶん前にタバコをやめてVAPEに変わりまして、リキッドに輸入したニコチンを入れて吸っています。このVAPEの様々な部品をステンレスで作りたいなという欲求。販売されているものに気にいるものがとても少なく、ハイエンドMODと言われる物でもちょっと自分では持ちたく無いなというデザインばかり(あくまでも僕は)で、欲しいものは作ってしまいます。




長くなってきてますが、自分のブログですし、模型製作のために卓上旋盤のことを知りたい人もいると思うので書きたいように書きます。



とにかく一度削ってみたところ前オーナーが使っていたのでそれほどひどい状況ではありませんでした。しかし各部の動きが気に入らなかったり古いグリスが固着している部分がかなり多いなど、一旦清掃も含め全箇所を整備する事に決めました。構造上であったり中国製であるが故の粗い部分も見えてきたりすると思うので。


まずはチャックの清掃と整備からスタート。

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構造などはこの数年色々勉強しています。

細かいバリ、固着した古いグリス、混入したキリコなどを丁寧に整備しておきます。スコッチブライト大活躍です、柔らかいやつ。

僕は基本的に工具や機械の整備をするとき5-56(無臭)で細部の汚れと古いオイルの洗浄。削ったり磨いたりをした後また55-6で吹き飛ばしてから細部まできっちり拭きあげ。ゴミが混入しにくい可動部分、もしくは勢いよく動く部分にはグリスを塗り、その他の箇所にはタービンオイル32添加剤入りでコーティングし仕上げをします。ペンチやニッパー等もこうやってます。タービンオイル32添加剤入りは匂いも少なく粘度も扱いやすいですし、保持力もよいので個人的にオススメです。手についた油が水洗いしても簡単に落ちないのと一緒で拭きあげてもしっかり成分は残ります。5-56は最初のサビ&汚れ落とし、ネジなど可動部分の初期浸透には使えますが保持力が無いので放っておくとサビます。ブレーキクリーナーはあまり使いません。物によっては完全に油分がなくなる事により数十分で錆が出たりする素材もあるので、どうしてもという場合以外は55-6を昔でいう灯油代わりに使っています。


最後に一つ。
整備中の写真なんですが、手がオイルまみれなので写真を撮るタイミングが難しいです。素手じゃ無いとわからないことがたくさんあるんです。楽しくて熱中しているのもありますが手洗いをして写真撮ってまたオイルいじって、、、というのがすごく手間なので細かい写真が無いのはごめんなさい。


FW-18でタイヤを作ってから完全に旋盤に頭を支配されていたので模型製作が進んでいませんが、これも模型のため、、、ということでしばらくこっちに心を奪われると思いますが引き続きこいつの整備を進めていきます。

【卓上旋盤】心押し台リビルド1

卓上旋盤ですが、気になった箇所の一つに心押し台の鈍い動きがありました。

完全フリーの状態にしないとベッド上の滑りが不安定で一定にすーっと動いてくれません。できれば固定ネジを少し緩めたら、ベッド上で自由に動く状態にしたいですね。当たり前ですが!

という事で分解してメンテしつつ悪いところを直していきましょう。

オリジナルはこんな状態です。

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中央の黒い塗料は僕です。色変えるとしたらどうしようのテスト。
緑の部分ですが、失敗したパテの上に強引に色をのせたような感じ。ガッタガタ&ムッチムチ。

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フライスで削った切削痕が見えます。また調整ネジの上から塗料をのせてます。

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写真左はもうなんというか絶句。河原に捨ててある金属にそのまま塗装フィニッシュ。写真右はスリーブ自体を固定するためのパーツですが、金ヤスリのようなバリ仕上げ。大事なセンタを入れるスリーブに傷をつけていく仕様ですね。

全部バラシ終わり。
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心押し台としての機能を良くするのも必要ですが、このあまりにも汚い仕上げもなんとかしたくなってきてしまい、、、

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剥離剤ぶっかけコース。
この土台部分は金属まんまでもデザイン的に良いかな?という意味も含め塗装を剥いでしまいました。一応さび止めは塗ってあるようです。さぁ下地はどんな感じでしょうか!


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これヤスリではありません。機械の下地です。全体的にこんな感じなうえ、心押し台本体が乗る面もガタガタ。全く平面が出ておらず面で支えるというより点で支える状態です。

もう楽しくなってきちゃったので、気合い入れて手作業全削りです。

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そのうちフライス作業も卓上旋盤で出来るようにしますが、今の所方法が無いのでゆっくり手作業です。スコヤで測れる程度で平面を出して、諸々腕が上がったら更に追い込んでみたいですね。

心押し台本体が乗る面を削った分、調整が必要になります。
しかし剛性を少しでも上げるためにこの辺の設置具合はガッチリさせておきます。本当大した違いは無いかもしれませんが、自分の機械をいじる楽しさ、存分に味わって自分だけの卓上旋盤を使いたいです。

引き続き心押し台作業していきます。



【卓上旋盤】心押し台リビルド2

心押し台本体側の作業です。

とにかく全体的に動きが渋い。ハンドルを回しても引っかかって止まるとかではないんですが、なんというか一定の力で回らないというか、、、表現が難しい、、、金属のガシっとしてるんだけどヌルヌル動くというのが理想。だけどそうではない、、、としか言いようがないですね。


まずはスリーブが入る穴をワイヤーブラシで清掃

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錆びや汚れをしっかり清掃してツルツルにしておきます。指についているのは全てそれらの汚れです。

本体も削りが必要なので塗装を全て剥離。

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どへぇぇ、、、、雨ざらしか!って位酷い。(錆止め塗料も少し残ってます)
パテも少し入ってますね。

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こちらも結構パテ入ってます。
なんでこんな中途半端にパテが入っているか理解が難しいですが、流れ作業の中でちょっと塗りつけちょっと削って、って感じなんでしょう。安物なんで仕方ないですね。日本で調整され販売しているものは塗装も少し綺麗ですが、この辺をどこまで処理しているかはわかりません。実機を見れる方はチェックポイントとしてもいいかも。旋盤としての機能には影響ないと思いますけど、、、

まぁとにかく削ったりして綺麗にします。

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素材が薄くなっている部分もあるので、あまり追い込み過ぎずに削ります。モデラーの性かどうしても綺麗な面出しをしたくなってきてしまうのをグっとこらえて、小さな凹凸はこの後の錆止め下地塗料で飲み込んでしまいましょう。



心押し台の動きが渋い理由に構造上、仕上げの悪さが直結する部分があります。

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説明が難しいので新たな試みとして3Dモデルを使ってみました。
→で示した部分が金属同士が擦れて動く部分で、ここの仕上げが悪いと動きが渋くなるのは容易に想像でるので、これらを綺麗に磨いていきます。ベアリングを入れる方が手っ取り早いですが、スリーブやシャフトも含め綺麗に清掃しておいて悪いことはないので、まずは構造勉強も含め一つ一つ丁寧に処理していきましょう。

と言いつつ全部写真を撮っておらず、、、すいません。

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このパーツは卓上旋盤で角を落としてあります。自身のパーツを修正するためにその旋盤を使う、すごく面白い工程ですね。


これらもあまりやりすぎると逆にガタが出てしまう可能性があるので、ザラついた表面を綺麗にさらっておく感じで。

またこちらのようにネジの上から塗料が塗ってあった理由も判明
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ご覧のようにぶった切ったボルトに溝入れただけの仕上げを誤魔化す(そうではないかもしれませんが)ように塗ってあっただけでした。綺麗にして溝も掘り直しておきます。


次は塗り直しと組み立てをしていきます。
どんどん気持ちよく動くようになりそうで楽しいです!

【卓上旋盤】心押し台リビルド3

心押し台リビルド最終です。といっても心押し台のロック部分は他を作業しないと進められないので、本体部分のみ。

まずは塗り直し。
ミッチャクロンを吹いてから下地塗料としてグレーのサビ止めを吹いておきます。
写真忘れました、、、

色は悩みましたが、黒鉄色で。
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黒系にしようと決めていたんですが、あとはどういう黒にするか。
こういう機械系に良くあるハンマーペイントも考えましたが派手過ぎず、でも少しキラっとした感じがあるのが良かったので。

0.5mmのエアブラシでガンガン吹いています。
模型で塗装するときより雑ですが何かをぶつけて必ずチッピングするのでこれでいいかなと思う位の綺麗さでやめちゃってます。補修もしやすいようにクリアーなんかも吹いてません。


乾燥したらしっかり動くための調整をします。

まずは先に完成した土台部分との擦り合わせ。
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土台部分にペーパーを貼り本体底面を削ります。ペーパーは#240→#400で。

ガタガタしないように合わせられたら今度は土台部分とベッドとの擦り合わせ。

こちらはペーパーではなく手作業でコツコツ。
まずはオリジナルのベッドとの接触状況を見るため、青ニスを塗ってベッドに軽く擦り付けてみます。

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青ニスが剥げている部分がベッドと接触している部分です。
これだけサイズがあってもほぼ点でしか接触していません。
剛性も動きももっと面で接触したほうが良いので、剥げている部分を削り(高い部分を下げる)、また青ニスを塗って擦り付けて、、、を繰り返します。

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このくらい面で擦れている状況でやめておきます。
もっと攻める事もできますがベッド側に何か問題があった場合に色々大変になりそうなので、一旦この位で。これでも十分動きは改善されました。



色々削ってしまったので、センターが出なくなっています。真鍮板を挟んで調整しました。

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当然チャック側の固定センターもしっかり芯を出してから。
これらもこの位の調整で一旦やめておきます。全体のリビルドが完成してからもっと細かに調整したいと思います。

スリーブ自体もガッチリしつつヌルヌル軽快に動きます。



どんなに軽く動いてもガタガタしてたら意味がありません。
手作業でここまで良い動きになったことに大きな喜びがあります。この部分の構造についても100%理解したので、トラブルが起きても原因の切り分けができるでしょう。これ以上はもうベアリングを入れるなど構造自体に手を入れることになるので、このラインまでを今回のリビルド到達点とします。

次回は基盤周りのパーツを作業していきます。

【卓上旋盤】コントロール基盤部リビルド

次はこちらのコントロールスイッチや基盤がついた部分をリビルドします。

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右から、緊急停止ボタン、回転方向変更スイッチ、回転数変更ダイアルとその上にあるのがヒューズボックスです。操作部分のプリントが剥げている以外は特に問題無し。ですがこの後にやりたいことがあるので、その辺を踏まえ変更していきます。

まずはこちらを作り直します。
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1mmのプラ板にインクジェットで作ったステッカーを貼ります。透明の保護シートを張っているので若干ボコボコしていますが、実際は写真ほど目立たないのでこれでよしとします。

サイズとデザインを変えてあります。
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回転数の表示が無いのは今後の作業でカバーできるので削除。
文字なども見やすくしておきました。

その「今後の作業」に向けてヒューズボックスの位置を変更しました。
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別に一発でアクセスできるような箇所になくても良いので、ギア関係のカバーで隠れるような位置に変更します。

電気的な部品には問題なさそうなので、接点復活剤などを使い清掃するだけでOKでした。
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このボックス自体の素材はABSです。緑色の樹脂でしたがその上からさらに他と同じ緑で塗装されています。ABSでラッカー系を塗装すると脆くなる危険性もあるので現在の塗装をパテ代わりに塗装は剝がず、オリジナルの汚い塗装でボコボコしている部分やパーツの圧力でくぼみが出来てしまった部分を削って塗装しました。

写真はありませんが、ミッチャクロン→プラサフ→黒鉄色の手順で。長辺で30cmくらいありエアブラシで黒鉄色塗装はムラが出てしまいます。細かい部分とエッジのみ塗って後は同色の缶スプレーで塗装しました。

すべて組んでこんな感じで。

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前面のラベルもプラ板とインクジェットステッカーで作り直してあります。
この旋盤、各操作レバー近辺にそれぞれの説明ステッカーが貼ってあります。裏側にあるレバーも裏から見ないとわからないような位置に貼ってあるので、使用の流れとしてはあまり意味がありません。まぁ覚えてしまえばそもそも不要ですが、すべて剥がしてしまい前面に説明をすべてまとめました。ステッカーを直接貼っていないのはプラ板の方が平面が出ているのと、また剥がすことになった場合にケースに直接ダメージがいかないようにです。このデカイの塗り直すのは面倒です、、、


わかりにくいですが緊急停止スイッチも若干手前に位置変更。この後の作業で後方にスペースが欲しいためです。この辺は次回。

自動送りのスピード変更、つまりネジ切り時のピッチ調整をギア変更で行うのですが、これのリストもサイド部にあり読みにくいのでここにまとめます。メタリックのシートを使っているので若干読みにくいですが作業毎に何度も見るようなものでも無いので確認できればいいやって感じですね。

次回は先ほどから何度も書いている「この後の作業」という部分の作業をしていきます。
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プロフィール

DENDOH
DENDOH

2010年10月にプラモデルの世界へ足を踏み込んだトーシロモデラーです。表現にセオリーなんていらない。時間に縛られず、やりたい事をやりたいようにやってしまいますのでよろしくお願いします。

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