【MP4-13】デカール&塗装の考察2

連日の長文投稿となりますが、今回は自作デカールの記事を。

F60の製作時にも何度か使いましたが、今回はインクジェットで自作デカールをどうやって作るのか?の説明も細かくしてみます。


家電販売店などで売っているインクジェット用の「転写シール」系の物を使います。
インクジェットでは白を印刷することが出来ないので、白ベースの製品と透明ベースの製品がありますが、メーカーが違ってもほとんど方法は一緒です。

D01.jpg
プリント用紙に左右反転した図柄を印刷し、保護フィルムのついた粘着シートを貼付けます。
この粘着シートですが、”糊”というより”両面テープ”のような質感です。



D02.jpg
保護フィルムをはがし粘着面を出します。



D03.jpg
裏返して貼りたい場所に貼付けます。
粘着でくっつける事になるので、細かい位置調整はできません。
ステッカーを貼るように一発勝負です。ここは問題でしょう。



D04.jpg
プリントした用紙に水分を含ませます。



D05.jpg
プリント用紙の紙が水分で剥がれ、印刷が転写されたデカールのみ残ります。



こんな感じです。
糊を水分で溶かして貼付けるのとは違い、粘着でくっついてるという訳です。
簡単に言えば「両面テープに印刷が転写されたもの」と言えると思います。
この粘着物質が非常に扱いにくく、薄い上にガムのように伸びるので貼付けに躊躇したり(1)の時点で圧着が甘かったりすると悲惨な事になります。


この粘着面ですがよく見ると網目のデコボコになっています。粘着シートが保護フィルムから剥がれやすいように加工されている為だと思います。画像をご覧下さい。

base.jpg

エレコムもA-oneもほぼ同じ製品で、粘着に白い色がついているか透明かだけの差です。
画像の通り網のような模様が見えます。これがデコボコになったり貼付け時のシルバリングになったりします。

ここで未検証なのですが、最後のガイアノーツ製品のみこの網模様がありませんでした。作成方法は一緒ですが、もしかしたらこの製品が一番奇麗に貼ることが出来るかもしれません。透明の商品もネットで購入しましたので、届いたら検証します。
あ、サイズ的に言うと他の製品より割高です。この辺がクオリティに関係あるのかも、、、




次に問題の「貼りやすさ」を改善するため、ちょっと強引な方法を試します。
ALPS用のデカールシートを用意します。
当然これにインクジェットで印刷する事は出来ないので(インクが定着しないと思います)、以下の方法で。

まずはインクジェット用シートで普通に製作開始。

D01.jpg
D02.jpg
ここまでは一緒ですが、ここで張付けをせずにALPS用のシートに貼付けてしまいます。



D06.jpg
D07.jpg
水分を含ませますが、ALPS用デカールシートも水分を吸い取らないように、綿棒などで慎重にインクジェットシートの紙部分に水分を含ませます。



D08.jpg
インクジェットシートの台紙をはがし、乾燥すれば水で貼れるデカールの完成です。
厚みが増えますが、難関の”貼りにくさ”は克服できると思います。


ALPS用のシートでなくても、ミラクルデカールなども可能かと思います。
ちなみにミラクルデカールでのインクジェットデカール作成は試していません。
このミラクルデカールは上からクリア塗装をしなくてはならず、一定のクオリティを保つのが厳しいと感じるからです。貼っている途中にこのクリアが割れ、インクが滲むなどの話もネットにあるので気になる方は調べてみて下さい。僕はパスします。



すんごい長い記事になっていますが、これらを実際に試してみました。


DSC_5802.jpg
インクジェットデカールです。粘着シートの網模様がよくわかると思います。


3種類用意しました。
DSC_5809 のコピー
一番段差が目立つように写真を撮りましたが、やはり粘着シートのデコボコがかなりひどい状況です。圧着の時点でカットしたり色々対処法はあるかもしれませんが、一定のクオリティを保つのはなかなか難しいです。

真ん中の物は分かりやすいようにわざとALPSデカールを大きめにしてあります。
筆や綿棒などで水抜きをしないといけませんが、この時に粘着部分を触る事になるのでそこで状態を悪くする可能性があります。かなり注意が必要ですね、、、


最後のデカールは、ALPS用シートに直接エアブラシで塗装した物です。
かなり強引ですが上からクリアなどを吹いても大丈夫な事を考えると、ゆっくり色づけをすれば大丈夫かな?と思っています。念のため上からリキッドデカールフィルムを塗ってから貼っています。
この方法はロゴなどでは厳しいですね。


ここにクリアを吹いてみます。
人生初のウレタンクリア
ぺいんとわーくすでミッチャクロンと同時購入のマルチトップクリヤーQRです。
性能に色々違いがあるようですが、単純に10:1で混合できるからこれを選びました。


DSC_5822 のコピー
指定の混合比”原液10:硬化材1:シンナー3”で吹いてみました。
最初に軽く吹いた以外はドバっと吹いちゃってます。失敗例が見たいのもあったので。
これに関してはまた別途色々試してみます。まずはお試し、硬化時間とか体験してみます。

やっぱり粘着シートの厚みが問題ですね。
ALPSデカールはシートの均一さと薄さでしっかり飲み込めてます。


ちなみにこちらは境界線をブラシでボカシた物。
DSC_5828.jpg
ムラが気になりますね、、、、

適当に研ぎ出しをしてみました。

DSC_5841 のコピー

真正面から見るとデコボコはありませんが、角度を変えてみるとやはり粘着シートの網模様がクオリティを下げています。表面は平滑ですがクリア層のなかがデコボコなためです。ALPS用シートは完璧ではないでしょうか。



結論
今回のMP4-13では

キットデカールからマスキング作成
全てを塗り分けて塗装(場所によりこの時点でボカシ塗装)
上記マスキングを利用して、境界線ボカシ用の”ALPSシート強引塗りデカール”を作り貼る

これで行こうと思います。
”ALPSシート強引塗りデカール”でマスキング通りボカシデカールを作るのは、この強引デカールの塗膜が曲げやソフターでの無理な貼り込みに弱いと思うからです。普通の塗料を曲げたりする事になるので。でもこの方法は塗料を使うため、場所によって色々な利用方法があると考えます。何度も作り直しできますしね。

インクジェットでデカールを作るのはロゴなどの事を考えると今後も要検証。特にガイアノーツの製品は試してみる価値が多いにあるので、近日試してみます。

トーシロにはかなりハードルの高い道のりとなりそう。
しかもまだまだほぼ机上の空論。ウイングとか大丈夫かなぁ、、、
しかしこれを一定のクオリティで完成できれば、、、、かっちょいいMP4-13が部屋に、、、、
スパンクミー


次回は行程のテストをしてみます。
シルバー、ガンメタ、黒をどういうバランスにするか、ガンメタの色合いもテストしてみます。



すんごい長くなってしまいました、すいません。

ではまた!

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コメント

完璧な記事です
スゴい!完璧な説明と検証結果ですね。
おいらが面倒で避けてきた自作デカールの原理説明と水転写を併用した検証はとても参考になります。

確かに転写シールの粘着面にあるボツボツの網目がネックですね。
昨日のおいらのブログ記事でも触れていますが、白デカールの場合はあの網目がムラとなって現れます。
下手すると下地色があらわになっています。

ウレタンコートについても厚みと網目を飲み込む為にかなり厚くする必要があります。
現在製作中が1/8なのでさほど気にはせずに厚塗りができますが、1/43となるとどうでしょうかね。

今後、DENDOHさんがどのようにデカールを製作し、ぼかしラインを再現するか楽しみに待ちたいと思います。
teruteru| 2011.08.09 11時43分 | 編集
Re: 完璧な記事です
>teruさん

ダラダラと長い記事になってしまいましたが、現在これらとミラクルデカール以外にインクジェットでの作成は難しいので、なんとか安定感のある物を作れるようにしてみたいですね。といっても製品任せの部分が大きいので如何ともし難い、、、なんて言ってちゃはじまらないかw

調子に乗ってブチ上げたこのMP4-13塗装計画。
何とか頑張ってみようと思います
DENDOHDENDOH| 2011.08.09 18時05分 | 編集
検証お疲れさまでした。
これ,ラグにゃんもどうかなって思っていた事なんですよ。
まだタトゥーシールを使った事がないので,良く判らなかったのですが,一度透明デカールに貼付ければ?って思っていました。
まあ、ウチはアルプスが健在ですので良いんですがね。

ところでアルプスプリンタは黒インクのみ解像度が高く,1200dpiでの印刷が可能な様です。
teruさんにカーボンデカールデータを貰いましたが,まだ印刷までたどり着いていません。
画像データをちょこちょこいじるんですが、なかなか思った様にならないのもあって少し手間取っています。 

一度グラデーションも試したいと思っているラグにゃんですが。
ラグにゃんラグにゃん| 2011.08.09 18時22分 | 編集
Re: 検証お疲れさまでした。
>ラグにゃんさん

クリアが厚くなってしまう事になりますが、インクジェット用デカールの編模様が無い製品があれば何か使いどころはあるかもしれません。まぁ今回の検証で引き出しは少し増えたかなという感じです。

ホワイト&特色を考えるとALPSで刷るのが一番でしょうね。
あまり良い思い出が無く、できればALPSは、、、、
DENDOHDENDOH| 2011.08.10 18時57分 | 編集

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Author : DENDOH

2010年10月にプラモデルの世界へ足を踏み込んだ、テカテカのトーシロモデラーです。表現にセオリーなんていらない。やりたい事をやりたいようにやってしまいますのでよろしくお願いします。
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